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マンション事業を中断した場合

2015年2月10日「火曜日」更新の日記

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近隣のマンションの売れ行きが悪化してくるようであれば、建物の建設を止めて土地を第三者に売却して投資資金を回収するのです。土地を買ってから様子見する期間を1年とし、その間にかかる土地保有のための費用を1億円としましょう。そうすると、この選択をした場合には、Y社のもくろみ通りに事業が成功しても、Y社の利益は6.6億円(7.6億円-1億円)となってしまいます。もともと10億円の利益が上がることを想定していますが、1年延期することによって利益の現在価値も減少してしまうので、ここでは10億円が7.6億円になったものとして計算しています。しかし、マンション事業を止める決断をした場合のY社の損失は、1年間の土地保有費用である1億円と土地の売却による損失の合計1億円に限定されます。要するに3番目の選択肢では、Y社はマンション事業が成功すれば6.6億円の利益を得られる反面、マンション事業を中断した場合であっても1億円の損失で済むことになるわけです。また、1番目の選択肢のように、成功するかどうかがはっきりしない間に社運を賭けた事業判断をするのと違い、マンションの売れ行きをある程度、見極めてから事業に取りかかるため、Y社が事業の実行を決断したときに成功する可能性は、1番目の選択肢よりも高いものになります。

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