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実際の工事全額について

2015年3月14日「土曜日」更新の日記

2015-03-14の日記のIMAGE
住民の中には、管理会社にとってはありかたくて涙が出るような誤解をいだいている人が少なくない。例えば、ある住民はこういうのだ。「決算報告書を見れば、ウチのマンションの管理会社がどれだけ優秀か、よくわかると思いますよ」その理由を尋ねると、毎年年皮初めに、必要となる修繕工事をきちんと予測し、予算が計上され、決算報告では予算どおりに工事金額が抑えられているという。抑えられているといえば聞こえはいいが、いいかえれば予算はすべて使い切っているということだ。どうやらその人の頭では、予算をきれいに使い切ればその予算計画は正確だったと高く評価できる、ということらしい。予算は予測される最大金額だ。実際の工事全額については、それより、少しでも安く済ませ、残った予算は次年度に繰り越すようにすべきである。それが、予算通り使い切ればよしというのであれば、工事を受注しようとする管理会社は予算に合わせた見積りを提出すればよいことになる。修繕計画の予算さえ通してしまえば、工事に着手する時点で金額を値切られることなどまずない、というわけだ。積み立てられた修繕費に対する住民の無関心も問題だ。工事を実施するために、臨時でカネを集めるのには抵抗を示す人も、すでにストックされている積立金を取り壊すのであれば、案外すんなり了承してしまいます。

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