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大不況下でマンション売れ行き活発のパラドックス

2015年11月6日「金曜日」更新の日記

2015-11-06の日記のIMAGE
「千葉市にアウトレットーマンション初登場!74・68㎡の3LDKが1480万円~」2009年2月中旬、千葉県千葉市で売り出されたマンションのチラシ広告の宣伝文句です。周辺相場は、同じくらいの広さなら2000万円台後半から3000万円。3・3㎡当たり単価にすれば約120万円前後です。それが一気に1000万円台半ば、3・3㎡当たり約65万円で販売されたのですから驚きの安値、思わず目を見張りました。この物件は、2007年3月に完成済みの7階建て、総戸数63戸のマンションです。そのうち50戸弱が2年近くも売れ残り、元の売主が経営悪化で手放したのを再販売業者が買い取り、新築未入居のアウトレットマンションとして売り出したのです。当初の販売価格は2660万円でしたから、ほぼ半値という水準です。そのためこの第一期販売では、3週間で10戸が瞬く間に売れました。5月に売り出された第2期では、同じ広さの物件は1580万円とやや高くなっています。売れ行き好調に気をよくした再販業者が、強気の値付けをしたのかもしれません。 2008年9月のリーマンーショックをきっかけに「100年に1度」といわれる経済危機に直面、世界同時不況に見舞われるなかで、「えっ、マンションが売れているの?不動産も売れ行き不振じゃないの?」と疑問に思う人も少なくないでしょう。実は2009年の年明けから、新築マンションのモデルルームは例年にないほど盛況です。中古マンションを扱う不動産仲介会社への問い合わせも増え、活発に物件が動いているのです。いったい不動産市場に何が起こっているのでしょうか。まずは近年の市況を整理してみましょう。

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