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【訴訟大国アメリカならではの苦労】

2016年2月28日「日曜日」更新の日記

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 アメリカでは、保険料も驚くほど高額です。火災・賠償保険で年間1,500ドルかかります。これは訴訟が多いことに関係しているのでしょう。  訴訟大国アメリカでは、「ファーストフードで飲んだコーヒーが熱すぎたから、口の中をヤケドした」といった訴訟や、「子どもがかくれんぼをして冷蔵庫の中に入り、出られなかったのは、メーカーの取扱い説明書にそうした注意事項が書かれていなかったからだ」という訴訟が起こされています。また、「洗った猫の毛を乾かすために電子レンジに入れたら傷を負ったのは、説明事項に明記しなかったメーカーの責任である」という訴えなど、日本では考えられないことがいろいろあります。  そういう社会なので、「交通事故の救急車の後について走っているのは、弁護士の車だ」というジョークもあるほどです。事故で被害にあえば賠償問題が起き、そこに弁護士の仕事が発生するからです。だから家主も訴えられることがあります。アパートの老朽化で手すりが固定されず、誰かが転んで怪我をしたら、訴えられるかもしれません。  日本人は温和で、たとえ被害にあっても、それに見合う補償が出れば和解しますが、アメリカではそういうわけにはいきません。当然、保険会社が被害者に支払う金額は大きくなります。保険会社の支払い額が増えれば、それぞれの保険料も上がるにきまっています。その結果、困るのは一般の人たちです。  さて私の友人の場合、家賃収入からアパートの固定資産税と火災・賠償保険料を差し引いた、1,345ドル(約16万円)が、実際の1ヵ月の収入となります。購入価格は1,300万円ですから、かなり良い利回りと言えるでしょう。このアパートは落ち着いた人に借りてもらっているということですから、友人はこれからも持ち続けるだろうと思います。

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