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【展示場でモデルハウスを見たから安心!?】

2016年3月4日「金曜日」更新の日記

2016-03-04の日記のIMAGE
 家を建てる人が必ず訪れる住宅展示場。  しかし、モデルハウスとあなたが建てる家とはまったく別のもの。夢をふくらませすぎないように。  Yさんは40坪の敷地に建て替えを決心し、休日になると、家族そろって3点セットを携え、住宅展示場巡りをしていました。展示場には、形になった「自分たちが住む家のイメージ」があると思ったからです。そこには、まるで夢のような「わが家」が建ち並び、「あれもいいな」「これもすてき」と幸せな時間を過ごしました。毎回たくさんのパンフレットを集めては、検討を重ねていました。  最初は自宅や職場近くの住宅展示場を回っていましたが、ある日、みんなで遠出をして、S社の展示場へ出かけてみました。そのモデルハウスはリビングルームが豪華で広く、奥さんの好みにぴったり。おまけに営業マンも、スポーツマンタイプのさわやかな感じで好感がもてました。そこで、求められるままに、アンケートに住所氏名や電話番号、勤務先、家族構成、そして年収まで書き込みました。  その夜、家族で話し合った結果、「頭に描いていた家のイメージに合っているし、営業マンもよさそうだし」と意見が一致して、S社に頼むことに決めたのでした。  早速2日後にその営業マンがやって来て、とんとん拍子に話が進み、契約書にハンコを押しました。ところが、いざ工事が進むにつれて、あのモデルハウスとは違うというケースが次から次へと出てきたのです。外壁や床材、内装、設備など、どれもモデルハウスのイメージとはかなり違うのです。実際に使用する材料を見せられた奥さんは「え、こんなものしか使えないの」と文句たらたら。  やっとYさんは「展示場にあったモデルハウスは、実際の自分の家の敷地よりも広く、高いグレードのオプション(特別注文)をふんだんに使ったものだ」ということに気がついたのです。つまり、その会社の標準仕様の住宅とは見栄えも性能も異なった「別もの」だったのです。  モデルハウスの印象が強い奥さんは「モデルハウスの、あのキッチンのように。外壁はタイル張りにして」と強く主張。予算がどんどんふくらんでいきました。  結局、オプション価格が大幅に上乗せされて、400万円以上の予算オーバー。Yさんは「モデルハウスは別世界」と反省することしきりです。

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