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減築リフォームもポピュラーに

2017年8月12日「土曜日」更新の日記

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 住まい手がリフォームを検討し始めるきっかけの多くは、建物や設備の老朽化や故障、不具合。そしてもう1つがライフステージの変化というタイミングだ。  家族の年齢や家族構成の変化によって、必要な広さや間取りは変わってくるもの。  長期使用に間取りの可変性は欠かせないとしたが、ライフステージの変化に合わせ、必要な間取りや機能をリフォームで過不足なく提供することが重要となる。  一般的なライフステージの変遷として、学生→就職→結婚→出産→子育て→子供の独立→定年→老後生活といった流れが挙げられる。特に結婚以降は住まい手の年齢の変化だけでなく、家族構成(人数)が変化するため、必要な問取りも大きく変わる。ここに親兄弟との同居(2世帯)をはじめ、離婚、死別等の要因もからむ。  近年「シルバーリフォーム」「定年前リフォーム」など、男性サラリーマンの定年を機にリフォームを実施するアプローチが注目されているが、ご主人の通勤がなくなり家の中に居場所をつくる必要があること、その頃には子供が独立して空き部屋が生じていること、高齢となりバリアフリーへの配慮が必要になることから、こうしたタイミングはリフォームにふさわしい。 段差の解消や手すりの設置もバリアフリーの大切な機能だが、生活動線を同一階で短くすることも高齢者には重要な配慮だ。これまで2階にあった寝室を1階に移し、LDKや水まわりと隣接させれば、動線の短く暮らしやすい生活空問が生まれる。 では、空いた2階はどうすべきか? 書斎やアトリエ、趣味室など新たな空間として再活用できればよいが、物置然として放世するのはスペースの死蔵となりもったいないし、掃除やメンテナンスの手間もかかる。  ならば、いっそ減築をという発想も生まれよう。 減築のメリットを挙げると、動線が短くなり生活利便性が向上すること、居住面積が減るため維持管理が楽になること、階段の利用がなくなり(減り)事故のリスクが減少すること、建物重量が減るため耐震性能が向上すること、光熱費などのランニングコストが軽減すること、通風や採光性の向上が期待できること等が挙げられる。  もちろん、空き部屋を独立させて外階段を設け、賃貸空間化するコンパーションのような手法もあり、最終的には比較検討して空き部屋の使い道を考えればよい。 ただ減築とは、少人数暮らしの住まい手に向けた、コンパクトで生活しやすい最適化のためのリフォーム手段であることを覚えておきたい。

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