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部屋の家具

2017年9月25日「月曜日」更新の日記

2017-09-25の日記のIMAGE
必ずと言って良いくらいにある。どの家も二階建てだが、必ずと言って良いくらいに一つだけの和室は一階にある。 リビングルームに接してあることが多い。客間と呼ばれたり、応接間と呼ばれたりすることもあるが、大抵は使われぬまま和室と呼び捨てられてある。イヤイヤ、時に一輪の花を活けるように部屋に人間が活けられて、老人室なんて呼ばれることもある。 この老人には実体が無い。核家族のイメージが確立されて、しかも寸分の狂いもなく均質化されているからだ。 夫婦と子供達の部屋が極めて陳腐ながら実体化されているのと比べると、老人室と呼ばれる和室は極めて空虚に抽象化されている。 人の生活を感じさせない。 それ故、見方によってはとても美しく見える時がある。 つまり昔の床の間と同じ役割を果しているのだ。第四に、その老人の為の和室が抽象的なのとは反対に子供部屋がひどく具体的で、ある意味では高性能に装置化されている。 両親の部屋に、ベッドは無くとも子供部屋には必ずある。 オヤジの仕事机や母親の椅子は無くとも子供の机は必ずある。しかも照明やらラジオやら時計が装置化された机だ。 まあまあなビジネスホテルの一部屋くらいの性能は+二分に確保されている豊かな家では 子供の数だけそんな部屋が用意され、普通小さな子供達は二段。 ベッドにキチンと収納されている。 老人用の和室と比較すればはなはだ具体的な用を果す部屋なのだ。この子供部屋というのも考えてみればおかしい存在だ。 学校教育の不在や、図書館や公園、運動場の不整備を全部個人の家が背負っている風がある。

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