管理人はだれ！？

2017年12月28日「木曜日」更新の日記

　資産家でも不動産呪縛から解き放たれている人はいます。 　大阪在住のＡ氏は先祖代々から伝わる膨大な不動産を持っていました。 　ところがバブル期の不動産価格の上昇を見て「おかしい」と感じたそうです。 　その人はその当時から不動産が生み出すキャッシュフローに注目していました。 　そして「キャッシュフローが変わらないのに値段だけ上がるのはおかしい」と考えて、持っていた不動産を売却してしまいました。 　なにしろバブルのピーク時ですから、100億円くらいのキャッシュフローになったそうです。Ａ氏が売却した後、その不動産が値下がりを続けていることはすでにみなさんも想像がつくでしょう。 　そしてその土地が再び上昇することもないでしょう。 　ですからいま土地を所有している人は、早めに売り抜けることが肝心です。 　不動産で得たお金を日本円にしておいてはいけません。通貨の強さは国力を反映します。すなわち円の強さは日本の国力を反映します。 　したがって日本の現状、今後の見通し、日本のカントリーリスクを考えれば、円がどうなるかが自然と見えてきます。結論から言えば、円は無価値な「おもちや紙幣」になると言わざるを得ません。円はもはや子ども銀行券と同じです。 　いま日本の公的部門（政府、地方公共団体等）の借金は1000兆円と言われています。政府予算は大体年間80兆円ですから、収入の12.5倍の借金を抱えているわけです。 　個人の場合なら、収入1000万円の家庭が1億3500万円の借金を抱え、今後の収入は900万円に減るかもしれないということです。自己破産したほうがよいでしょうか。 　日本の状況は「危ない」と言わざるを得ません。したがって「危ない」国の通貨である円は危険極まりない通貨なのです。外銀が東京から撤退しはじめたということは、すなわち「円」の取引が縮小していることを意味しています。 　最近ある人から中国の「人民元」は安全かと聞かれました。日本人は円のほうが安全と考える人がほとんどだと思いますが、海外なら人民元のほうが安全と考えるのではないでしょうか。 　中国は近代化、民主化が進んだとはいえ、色々波はあるでしょう。でも片や何もせずに衰退していく国と、色々ありながらも前向きに発展しようとしている国とを比べたら誰も円は要らないと言うでしょう。

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