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ローンについてくる生命保険のメリット

2018年2月21日「水曜日」更新の日記

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 「家を買うと、生命保険代わりになる」とは、不動産投資でよく耳にするうたい文句です。 その根拠は、ローン契約時に結ぶ「団体信用生命保険(団信)」にあります。  「生命保険代わりになる」というより、実際に「団信」という生命保険に半強制的に入るわけですが、住宅購入とセッ卜になっている点がミソです。団信は、ローン返済者が死亡した際に、生命保険金をローン残債に充当するしくみになっています。そのため、金融機関にとっては、遺族による返済の滞りなしに融資額を回収できる、また、ローン返済者にとっては、自身の死亡時に、家は残って借金は残らないというメリッ卜があります。遺された家族は、その家に住み続けてもよし、売ったり貸したりして実家に帰ってもよし、というわけです。  「一般の生命保険を自分で契約して、保険金を受け取った遺族がローンを返済するのと同じでは?」という疑問も多いようです。主な違いは、ローン契約者というまとまった団体の一員として契約するため、団体割引が利いて保険料が割安になることや、保険金がローン残債に最優先で充当される特徴がある点です。  また、「ずっと賃貸派が、購入派よりも数千万円多い額で生命保険をかけ、世帯主が亡くなったときに受け取る保険金で家を買うのと大差ないのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、購入派の団信の方が有利です。 なぜなら、保険料に大差があるからです。  賃貸派が生命保険金で確実に家を手に入れるためには、一生涯でいつ亡くなっても保険金が受け取れる「終身保険」での契約が必要です。たとえば、35歳男性が終身保険に入る場合、保険料を払い込む期間を30年とすると、保険金額1000万円あたりの月払保険料は、1.8万円くらいです。仮に、購入する家を3000万円とすると、月5万円以上の負担ですから、あまり現実的とは言えません。  なお、購入派は、ローン返済期間だけ団信による生命保険機能がついているわけですが、 この一定期間にだけ限った一般の生命保険(定期保険)の保険料水準とくらべても、やっぱり団信の方が割安です。  では、団信のように年々保障額が減っていくタイプの定期保険と比較した場合はどうかというと、30代前半までのたばこを吸わない人向けで、団信といい勝負のプランがあります。ただ、ローン残高は右肩下がりの放物線のようなカーブを描くので、このタイプの定期保険でも、必要以上に多めの期間入るといった工夫をしても、ジャストフィッ卜はできず、ムダが生じるのは避けられませんでした。

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