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安全な暮らしから遠ざけるべきキーワード

2018年3月8日「木曜日」更新の日記

2018-03-08の日記のIMAGE
 次にあげる5組のキーワードは、安全な暮らしのために減らすよう努力したいものです。 ①強制・支配  ひとときの安心感を求めて、強いものに身をゆだねて支配されたいという気持ちは、多くの人がもっています。でも、それは嵐のなかの港、休息場所とすべきものです。同様に、誰でもさまざまなものを支配して思うがままにしたいという気持ちをもっています。家中のダニ・ノミ・ゴキブリをまるごと撲滅したいとか、カビを根こそぎ枯らしたいという気持ちです。  しかし、「絶対」とか「確実」「全部」というためには、化学薬剤の量を通常の何倍にも増やし、毒性も強くしなければ、達成できません。その分だけ、余計な毒性物質を住まいに持ち込むことになります。 ②強迫観念・恐怖  なにか危険が迫っていると脅し、その便利で簡単な解決策はこれですよと言って製品を売りつける手口には、充分に警戒する必要があります。  まず、指摘された危険の大きさを客観的に見積もり、対策が必要かどうかを判断しましょう。つぎに、提示された解決策が合理的で効果があるかどう か、必要以上の強い作用をもっていないか見きわめることが大切です。一般に、「簡単に」とか「これだけで」という解決策は、まゆつばものであるといってよいでしょう。  お肌の曲がり角をこの化粧品で克服しましょうなどという化粧品関係の宣伝には、強迫観念による巧妙な誘導が満ちあふれています。最近はやりの抗菌商品もこの強迫観念だけに訴えて、不必要な化学物質の使用量を増やしています。 ③マインドコントロール・誘導  強迫観念による宣伝に成功すると、これなしには暮らせないと思い込む状況になってきます。たとえば、抗菌性ボールペンを使用してその魔力の虜になると、手がふれるものすべてが抗菌加工されていないと気がすまなくなります。自分の意思で抗菌商品を身のまわりに集めていると言うかもしれませんが、その意思はコマーシャルによって洗脳されているのです。 ④秘密・虚偽  農薬が農林水産省で登録されるためには、膨大な動物毒性突験の結果が提出されます。実験結果の詳細が公開されていれば、データの解釈の誤りや作為の有無を検討できます。  ところが、一般の者は内容をみることができません。農林水産省御用達の学者だけで検討して、農薬登録をしています。一度登録されると、見直しはめったにされません。そのため、ないはずの発ガン性が指摘されている登録農薬が50以上にもなっています。 ⑤独占・差別  ものの循環を維持することが、私たちが生きるには必要です。その流れの途中を独占的に支配するものがあると、私たちの暮らしの命脈を握られてしまいます。  その最大のものが石油です。世界を流通する石油のほとんどが少数の石油メジャーによって独占され、私たちが制御できる余地はありません。常に首 根っこをつかまれながら暮らしている状態です。ですから、自分の暮らしから石油の影響を少しずつでも排除していくことが、安全性の増大につながります。燃料、合成樹脂、ビニール、農薬、化学薬品などすべてが石油からの生産物です。  念のために申し添えますが、石油から逃れるために原子力を選択すると、石油メジャーよりもっと強力な核大国と軍需産業による独占と支配から逃れられなくなります。  私たちがこれから向かう時代は、高度情報社会であるといわれています。大量の情報が虚実を折り混ぜて氾濫し、すべてを知ることが不可能になってしまいました。私たちが新しい高度情報社会に要望するのは、必要な情報が誰にでも公開され、情報の根拠と責任が明確になることです。  みんなが自分の判断で不要なものは不要であると言い、改良の余地があるものには改善案を示し、多種類の生物と地球を共有して、安全で豊かに楽しく暮らしていくことを願っています。

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