歯みがき剤・歯ブラシ
2018年3月22日「木曜日」更新の日記
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- あるスーパーの歯みがき用品コーナーには、約40種類の歯みがき剤が並んでいました。「歯を白くする」「口臭、虫歯、歯周病予防に」「知覚過敏に」などのうたい文句で売られていますが、表示されている成分を数えてみると、実に60種類もありました。目的に応じて、このうちの数種類が組み合わされています。もっとも多いもので13種類、少ないもので9種類でした。
ところで、歯みがきの目的は次の4つでしょう。
①虫歯や口臭を防ぐため、歯垢(虫歯の原因となる細菌のかたまり)を抑制する。
②歯周病の予防と治療のための歯肉プラッシング。
③歯を白くする。
④清涼感、清潔感を得る。
実質的には、①と②が主目的です。ここで気がつくのは、どちらの場合も歯みがき剤は必要ないということです。歯垢がすぐにべっとりと付くわけではないから、食後にていねいにブラッシングするだけで、歯垢のもとは除けます。②の場合は、歯みがき剤はむしろ邪魔になります。歯周病の治療に熱心に取り組んでいる歯科医師たちは、歯みがき剤は厳禁とさえ言っているぐらいです。
一見、有効そうに見える薬用成分も、歯みがき剤に使われる濃度で、たった1~2分ふれるだけでは、効果をあまり期待できません。60種類もの成
分のうち、研磨剤や香味料などの基本成分より、歯みがき剤の形をよく見せるための成分(粘結剤、着色料)や効果のはっきりしない薬用成分のほうが多いのは、おかしいと思いませんか。
飲み込むものではないにしても、口のなかの粘膜は化学物質を吸収しやすいので、微量化学物質の蓄積を考えると、なるべく表示成分の少ないものを選ぶのがよいでしょう。「おしゃれ感覚で、楽しく歯みがき」するより、大切なのは、食べたらすぐのブラッシング。やわらかい歯ブラシを用いて、歯ぐきもていねいに、5分以上、できれば15分以上みがいてください。その際、歯みがき剤は使わないように。
それでも、どうしても歯みがき剤を使いたい人は、表示成分の少ないものにして、1日1回のみに。清涼感を得たい場合には、最後にほんの少しだけ。歯ブラシの幅いっぱいに歯みがき剤を塗るのは、絶対に避けましょう。
食品や医薬品に使われている物質も多くありますが、それらが安全だというわけではありません。
とくに、発泡剤として使われる界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウムなど)や保存料(パラベンなど)、着色料(青色一号など)には、アレルギーを起こしやすい物質が多いのです。

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