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冬モードで熱気を蓄積   

2018年5月6日「日曜日」更新の日記

2018-05-06の日記のIMAGE
 パッシブソーラーの要点は、太陽熱をいかにうまく取り込んだり、排出したりするか、ということにあります。  そろそろ火の気が恋しくなる頃、家は冬モードに衣替え。上下の換気口は閉じられます。  冬は太陽のぬくもりを、めいっぱい取り込みたい季節です。天気がよい日はぽかぽかとした陽光が家の中に差し込んできます。同時に、家の屋根にも外壁にも、惜しみなく日光はふりそそぎます。  屋根面と壁面の裏側には、集熱のために通気屑がつくられています。太陽の熱はこの通気層を通って、躯体内空間に流れてきます。  南側の部屋いっぱいにそそがれた太陽熱は、部屋を暖め、さらに上昇して天井面や内壁面から同じように躯体内空間に入ります。  部屋の中は太陽熱のほかに、照明器具や電化製品、風呂、暖房、調理、人体などから発する生活熱でも暖められています。そして、この生活熱までもが躯体内空間へと流れていきます。  あらゆる熱を収り込んで、暖められた躯体内空間の空気は上昇し、逆に冷たい空気は下降します。この空気の循環によって暖かさが各部屋に伝わっていくのです。  その結果、冬の悩みの種であった部屋の温度差を少なくすることができました。  さらに、暖かな空気が内部空問の木材を乾燥させ、押し入れのカビやダニの発生もシャットアウト。布団乾燥機など必要ありません。  なによりも素晴らしいのは、部屋の暖房がそれほど必要ない、ということでしょう。  「広がり空間の間収り」は、家族空間をできる限り広く、ひとつづきにとる。この間取りをお奨めすると、みなさん一様に、「暖房費がかさみませんか?」と懸念されます。  しかし、その心配はご無用なのです。この方法をとりいれれば、どんなに広い部屋でも、吹き抜けを設けても、エアコン1台でOK。外は厳しい寒さでも家の中はぽかぽかです。  省エネルギー住宅で、住む人の健康にもよく、建物の寿命も伸びる。こんな家に住んでいたら、家族の笑顔も自然にこぼれることでしょう。

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