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パッケージローンの増加      

2018年5月23日「水曜日」更新の日記

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 2002年度から登場したのが、住宅金融公庫と民間金融機関の協調融資です。「すまい・るパッケージ」と呼ばれています。  一般に民間金融機関の住宅ローンは、住宅金融公庫融資に比べて審査基準が厳しくなりがちです。  また、02年度から住宅金融公庫融資に年収制限が設けられ、年収が800万円を超える人は、住宅金融公庫融資のみで住宅資金を手当てすることができなくなりました。結果、民間金融機関の住宅ローンとの組み合わせを考える必要があるのですが、民間金融機関の審査基準が厳しくなると、住宅金融公庫からは融資が受けられても、民間金融機関からは受けられないというケースも出てきます。  その問題を解決するために設けられたのがパッケージローンです。このローンを利用すれば、組み合わせた民問金融機関の住宅ローンは、住宅金融公庫と同じ審査基準によって借り入れることができます。  なぜなら、パッケージローンでは民間金融機関の住宅ローンの部分も含めて、借り手が返済不能に陥るリスクを、住宅金融公庫が住宅保険でカバーしているからです。  つまり、民間金融機関にとっては、本来なら自分たちが抱えるはずのリスクを、住宅金融公庫に肩代わりさせることができるため、住宅金融公庫並みの審査基準でも、貸し出しが可能になるというわけです。  融資額は、住宅金融公庫融資と民間金融機関の住宅ローンの融資限度額の範囲内で、両者を合わせて必要金額の80%以内になります。  このうち、住宅金融公庫融資の部分については、通常の住宅金融公庫融資と同じ融資限度額になる一方、民間金融機関の住宅ローンの融資限度額は、金融機関によって扱いが異なります。 ただし、民間金融機関の住宅ローンの融資額は、住宅金融公庫の融資額以下としなければなりません。  つまり、住宅金融公庫からは、物件価格の50%までしか融資を受けられない人でも、「すまい・るパッケージ」を活用すれば、住宅金融公庫並みの審査基準により、物件価格の80%までの融資を受けることも可能になります。  ただし、住宅金融公庫融資と組み合わせる民間金融機関の住宅ローンは、多くの場合、変動金利型か変動・固定選択型かのいずれかになります。当然、変動金利型を選択して金利が上昇し始めたら、繰上返済などを活用して、負債額を圧縮していくことも必要になるでしょう。  確かに融資を受けやすくはなりますが、金利が軽減されたり、住宅金融公庫融資のように全額固定金利での融資を受けられるとはかぎらないことには、注意が必要です。

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