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北海道は、二重窓が普通

2018年6月9日「土曜日」更新の日記

2018-06-09の日記のIMAGE
古い木枠のままの木造アパートというのは自分では住んだことはないが、友人を訪ねるとまだけっこう多い。ちょっと風が吹けばガタガタいって、冬は隙間風がびゅうびゅう。絵的には、レトロでキマルのだが、網戸もつかないので、実際は不便。むしりとってサッシにつけかえたくなるのもわかる。しかし、東京にきた当初、サッシの窓ですら、私はけっこう不安なものがあった。私の育った北海道は、二重窓が普通だったから。秋には1階の窓に、外からビニール打ち付けて、雪の侵入を防ぐような豪雪地帯だったのだ。東京の冬の室内は、寒くて、こころもとなかった。担当編集者にそういう話をしたら、東京出身の彼女は、賃貸の集合住宅というものは、雨戸がなくて不安だと話してくれた。関東の普通の家には、かならず雨戸があり、彼女の生家にももちろんあって、それを開け閉めすることで、夜は真っ暗、朝は明るいというリズムがあったのに、マンションの生活は、夜も窓からの光が明るく、落ち着かないのだそうだ。古いアパートだと、雨戸のある部屋もある。しかし私は、一重の窓をこころもとなく思うわりに、雨戸を閉めたことはなかった(シャッター式の雨戸付き物件に住んだ時は、おもしろがって開け閉めしていたけど)。それはやっぱり北海道育ちのせいだ。

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