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建物の基礎

2018年8月20日「月曜日」更新の日記

2018-08-20の日記のIMAGE
コンクリートの強度は設計図書に具体的な数字が出ているので、「品質基準強度」の数値が「設計基準強度」の数値を上回っていることを確認します。そして、このコンクリートが鉄筋に対してどの程度の厚さで覆いかぶさっているかを表した数値が、「かぶり厚」です。鉄筋コンクリート造では、酸化して徐々に錆びていく鉄筋をアルカリ性のコンクリートが覆うことで腐食を防いでいます。このコンクリートもだんだん中性化していつかは鉄筋を守りきれなくなりますが、ある程度のかぶり厚があれば中性化にも時間がかかるので、結果として建物の耐久性につながるというわけです。「設計かぶり厚」の数値が「最小かぶり厚」を上回っていればオーケーです。スラブの厚さは設計図書の中の「スラブリスト」という棚に明記されています。一般に150mm以上あれば構造的には問題ありません。マンションによっては200mm以上の厚さにしているところもありますが、これは主に上下階の遮音性向上が目的です。現在は住宅地でも、何十年か遡れば土地の様子はまったく違っているのが普通です。江戸時代は池だったり、谷を埋め立てて平地にしていたり、実は河川が流れていた、ということも。こういった場所は地盤が軟弱なので、それに応じた建物の基礎が必要です。

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