HEYA JAM

トップ > 平成30年8月> 24日

「よいひびわれ」と「悪いひびわれ」

2018年8月24日「金曜日」更新の日記

2018-08-24の日記のIMAGE
マンションの耐震補強にはいろいろな方法があります。駐車場などにするために1階部分を柱だけにした状態をピロティといいますが、この部分の柱と柱の間の空間をコンクリートで埋めることで建物の強度を増すことが可能。ピロティのどこをどのように埋めるかを考えれば、もちろん駐車場としての機能を保つこともできます。居室部分の補強の方法としては、窓などの開口部分に新たに壁を作る方法があります。既存の壁と天井に鉄筋を刺してコンクリートを打ち、幅は狭まりますが窓を残して壁を増やすことができます。最近は学校などの耐震補強で、窓の部分に大きな鉄骨のブレースを入れているのをよく目にしますが、住宅の場合このような方法がとられることはあまりないようです。ひびわれは建物の外観から内装までどこでも目につきますが、「よいひびわれ」と「悪いひびわれ」の見極めが大切です。古いひびわれが放置されているのは、管理体制のずさんさを表すものとしてひとつの参考になります。壁がひびわれると、コンクリート中の鉄筋が外気に触れやすくなったり水分を吸収しやすくなり腐食が進むので、あまり長い間放置するのは考えものなのです。また、室内の梁に深く入っているようなひびわれは、後々構造に影響を与える可能性があるので注意が必要です。反対に壁のすみなどにあるひびわれは、直接建物の構造に関係することはありません。

このページの先頭へ