HEYA JAM

トップ > 平成30年9月> 16日

相見積もりを取って初めて知る高額な建築費

2018年9月16日「日曜日」更新の日記

2018-09-16の日記のIMAGE
テレビコマーシャルも打っている有名なハウスメーカーは、駅までバスで30分かかるような場所でも、ワンルームのアパートを建て続けています。本来、色々な商品を持っていればよかったのですが、ワンルームのスペシャリストとして突き進んできた経緯から、後戻りできなくなったのでしょう。公表されている数字で、そのシリーズのアパートの稼働率は70%。新築も入れての数字ですから、古い物件は半分くらい空室ということが予想されます。建築関係の人間がこの物件を見ると、徹底的にコストを切り詰めて造られていることが一目瞭然です。 一説によれば、エアコンは1万円で仕入れているといいますから、コストは相場よりもずっと低いはずです。 それにもかかわらず、オーナーが支払う物件の建築費は、驚くほど高額です。これは、サプリース契約が前提にあるからです。通常、建物の価格は建築にかかった費用から計算されます。しかし、サブリース契約を結ぶことが確定している場合には、サブリースで借り上げる値段からオーナーの年間家賃収入を算出し、ローンを引いてプラスアルファの金額が残る額、という順序で建築費用が決められます。保証をしてもらう側は、サブリースをしてもらうことで得をしたような気持ちになりますが、実際にはそうではありません。ある意味、オーナーは自分が支払ったお金で、自分自身の空室保証をしているのと同じといえるのです。このメーカーに限らず、大手のハウスメーカーは基本的にはこのシステムを採用しているため、サブリースを利用すると建築費は非常に高くつきます。サブリースのシステムを持たない普通の工務店などに相見積もりをとると、提示された価格が異常に高いことがわかるのですが、残念なことにそれをするオーナーさんはごく少数です。

このページの先頭へ