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円高や株価の影響によっても,動く住宅ローン金利

2018年9月30日「日曜日」更新の日記

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そもそも,金利というものは,為替,物価など経済の様々なファクターと密接に関連していて,原則として,金利そのものが単独で動くということはありえません。そして,様々な金融商品の金利は,モノにおける価格が,金融商品における利息,すなわち金利に置き換えられるように,モノ同様の需給バランスで決定されているのです。例えば,為替については,ここ数年急激な円高を体験しましたが,これは,そもそも日本の貿易黒字が問題で,その黒字幅が一向に減少する気配を見せなかったために,内外の機関投資家はさらなる円高を見込み,資産を円で持っていたほうが有利と判断した背景があります。そして,国債といった金融商品に人気が集まり,その分,そうした国債の利回りが低下してきたのです。ここで混乱しやすいのは,円高になれば金利が低下するというロジックですが,国債の需要が増えれば,売り手の政府はより低い金利でもこれを供給できるというように考えれば解りやすいでしょう。さらに,国債の利回りは,景気に非常に敏感に影響を受けやすい株価とも相関関係があり,景気が良くなりそうだという判断は株価を上昇させるものですから,そうした時は,国債に流れていたお金が株に流れ,国債の利回りは需要が減った分,上昇するというように景気の影響を受けることもあります。また,住宅ローンの公的融資の金利は,財政投融資の貸付金利である財投金利に連動しています。この金利は,融資対象となる物件や人に応じて基準金利,中間金利,大型金利に分類され,利子補給の程度によって,それぞれ金利水準が異なっています。

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