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【感謝される貸し方】

2018年10月12日「金曜日」更新の日記

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貸主として¥旅に出れば、ホテルに泊まる。仕事や生活で他所に行けば、アパートを借りる。人の移動や活動に伴って、今や借り手のためアパ・マンを貸すのは、ごくありふれた光景である。だが、認知されたわりには、貸主(オーナー)は本当に貸し方、提供の仕方を熟知しているだろうか。顧客を満足させ、喜ばせているだろうか。何となく貸して、金だけしっかりいただいてはいないだろうか。宿泊・食事のプロであるホテルと比較して、余りにサービスが落ちてはいないだろうか。昔の貸家と違って、今や賃貸は立派な商売なのである。では、どうしたら感謝される貸し方ができるのか。筆者は30年に及ぶ経験から、その点を追求してきたので、明らかにしたいと思う。まずお客様(借主)の満足を得るには、条件的な面と物質的な面と精神的な面がある。条件面での主役は、賃料である。従来の戦後日本の家賃相場は、高く設定してきた嫌いがある。今や建設費が合理化で安くできるのだから、賃料も安めに設定すべきである。その際、礼金、権利金という意味不明のものは、不要となる。敷金はどれぐらい必要かというと、損傷や壊しをやる人はほとんどいないから1ヶ月で十分であり、滞納については別の対策を考えればよい。敷金を少なくして、他の条件も無くするのが、これからの在り方といえる。物質的な面では便利さと安全を比較しながら、必要なものを揃えると同時に、満足度も倍加させてやる。風呂の追焚機能、シャンプードレッサー、テレビモニター、洗たく機、洗面台、洗浄便座等は付けた方がよい。一階の人は、シャッターで防犯対策もする。ブロードバンドも必要となる。ドアにはデンブルキーを取り付け、そして、精神的な面での対応は、エントランスにオートロックの設置。あくまで防犯は個人の姿勢の問題だが、借主は安心する。アパ・マンの外観、庭木の手入れには常に気を使い、きれいで明るい印象が保てるようにするのも大事。壊れた所やはげた塗装は常に修理し、気持良い環境にしておく。賃料は相場を調べながら、相場より安くなるよう設定しておくのが良いが、その他の条件はできるだけ借り手の負担にならないように考える。自分所有の物件だからきれいにするのは当たり前だが、アパ・マンはそれ以上に「他人に貸して賃料をいただく」商品であることを忘れてはならない。商品は高い質を保ってこそ、価値がある。商品を大事にする姿勢こそ、客の満足度を高め、上手な経営ができるのである。借主が付けて欲しいと望むものを取り付けるのは、親切なやり方だが、貸す方が借りる人の身になって考えて、便宜を図るのが感謝されるコツである。

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