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あり得ないこと

2019年5月4日「土曜日」更新の日記

2019-05-04の日記のIMAGE
キャピタルゲインへの期待が大きければ、強気ですが、どちらを使うかべきかの判断は、読者にお任せします。賃料の減価率は加味していないので、私ならば「弱気」を選びます。コンサルタントは、何事も悲観的に捉えなければならないと思っているからです。ただし注意したいことがあります。それは、需給バランスについて、です。インフレやデフレは、予測するのが難しいのですが、需給バランスは予測しやすい。工業用地や農地の転用が起こりやすいエリアは、キャップレートを上げたほうがいいかもしれないのです。また、臨海部エリアなら、地震のリスクを考慮する必要もあります。すなわち、彼とのエリアは、リスクプレミアムをさらに数パーセント加算する必要がありそうです。DCF法の考え方を踏襲して、キャピタルロスを強く加味させるのです。そこのところは論理的な根拠から導くことが難しく、私見になってしまいますが、仮に基本レートを4%にまで下方修正したとしても、比較的短期間で物件価値が二束三文になる可能性がある場合、リスクプレミアムが5%になれば、トータルで、9%までは十分に許容範囲であると考えています。もしも、弱気なら2%以上でしょう。要するに、3年でマンションの価値がなくなり、価格がほぼ「ゼロ」になると想定した場合です。その程度の暴落なら、感覚的にも妥当性があるし、経験もしています。そのような物件には、かなりの頻度で遭遇しています。たいてい、それはリゾート地に近い遠隔地の郊外です。そうなると、その加算分は、5%(100%+8年)前後なのです。「また蛇足ながら、もしも6年以内に1回の頻度で大地震が起きるとすれば、そこで建物が全壊するリスクは2%(100%+8年)です。あり得ないことではないのです。

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