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為替リスクなどは、あまり考慮しない

2019年5月7日「火曜日」更新の日記

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通常、この基本レートとは、キャッシュフローで、ネット(実質的な現金収支)なら5%前後が適正と考えられています。あるいはグロス(表面上)なら、一般的に(マンションの場合)、6%前後になるでしょうか。これに、リスクプレミアムを足します。リスクプレミアムには、前提となる考え方があります。それは、「リスクの高い資産ほど高い利回りが期待されるべきである」という考え方です。その上乗せ部分(=プレミアム)が、リスクプレミアムなのです。「基本レートは、欧米先進国などのカントリーリスクの低い国の長期国債など、リスクが低く長期運用型の金融商品などと同等と考えます。一種の「リスクフリー・レート(=リスクがない場合のレート)と考えてもいいでしょう。「先進各国(日本は例外)の平均的な長期国債利回りは、概ね4~5%前後が多いようです。ですから、それとほぼ同じ水準を考えます。グローバルなレートを使います。一定の収益が得られる不動産ならば、それも換金性の高い資産だと位置づけてしまい、ネットなら5%前後が現在のところの期待利回りとして適正と考えられています。通常、これより低い期待利回りだと、よほどの理由がない限り欧米系のファンドや投資家は買いません。あるいは、中東などアラビアの王族も、中国の華僑も、買いません。ところが、間抜けな日本人だけはなぜか買うのです。ネットの利回りが3%の新築ワンルームでも買ってしまう。それどころか、レバレッジ後の配当率が3%のリート(不動産投資信託)などというものも買ってしまう。とにかく、収益還元法というものは、欧米系の賢い投資家が使うグローバルな鑑定手法だということを理解してください。ただし、為替リスクなどは、あまり考慮しません。

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