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公共による地上げの完結

2017年4月19日「水曜日」更新の日記

2017-04-19の日記のIMAGE
不良債権は価格が高いからばかりではなく、物理的な条件からみても、目論見どおり有効利用が進む保証はない。不良資産の大部分は、地上げの最中に中途半端に放置されたもの、未買収地が虫食い的に残っていて、このままでは使いものにならないことは都市部の地上げされた土地をみれば容易に想像がつく。このままの姿でビルやマンションが満足に建てられるものではない。もともと、一〇〇兆円の「地上げ地」は、計画的に地上げされたものではなく、勝手・無秩序に地上げされたものであり、そのままの形態で有効利用が進むものではない。最終的には未買収地について自治体や公団などの公的機関が、都市計画の観点から土地収用や土地区画整理を実施してでも地上げを完結させなければ、一〇〇兆円の不良資産の有効利用が進まないことが、不良資産を公開すればおのずからわかってくるだろう。本来、都市開発のための地上げは、計画にしたがって自治体や公団という公的機関の責任で行われるべきものなのだ。その地上げを非合法的な手段で地上げ屋にやらせたこと、金融機関が地上げの公共性を正当に評価することなく、ただ土地を株と同じように考えて、投機の対象として無節操な資金を投下したことが間違っていたのである。

ゆったりとした奈良

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