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ゴキブリ対策

2018年3月12日「月曜日」更新の日記

2018-03-12の日記のIMAGE
 東京都が1991年に行ったアンケートによれば、都内の75%の家庭がスプレー式殺虫剤を使用しており、ゴキブリ用殺虫剤についても35.3%に達しています。  スプレー式殺虫剤を閉め切った部屋でシューッと一噴きすると、田畑での農薬散布時にも似た高濃度の汚染状態になります。その後、徐々に低下はするものの、低濃度の汚染状態は数時間以上も続きます。「月刊消費者」(94年1月号)のアンケートでは、モニタ上200名の約半数がスプレー商品の使 用中に気分が悪くなったり、せきこんだり、目が痛くなったり、頭痛がするなどの異常を経験しています。そして、その約30%は、スプレー式殺虫剤が原因だと答えています。  殺虫剤の主要成分のうちペルメトリンは、アメリカ環境保護庁が発ガン性を発表しているもので、微量でもアレルギー反応が出やすく、化学物質過敏症の原因になります。DDVP(ジクロルポス)は有機リン系殺虫剤のなかでは毒性が強く、神経の異常に加えて皮膚障害も起こし、催奇形性や発ガン性が知られています。フェニトロチオンは代表的な有機リン系殺虫剤で、視力障害や中枢神経障害、突然変異性があり、免疫機能障害を起こします。  一方、スプレー噴射剤として使用されているLPガスは引火性があり、高圧のため、「可燃性、火気注意」と表示され、温度が40度以上になるところ には置かないように注意書きがあります。しかし、普通の生活の場でどんな条件に該当するのか、わかりにくいのが現状です。  石油ファンヒーターの前で、エアゾール缶の洗濯糊を使いながらワイシャツにアイロンをかけていたら、突然大きな音を立てて缶が天井まで飛び上がり、天井に穴があき、腕の肉がえぐられるという事故が93年2月にありました。通産省が行った再現テストによると、石油ファンヒーターから20cmの距離に置いたエアゾール缶が約19分後に破裂しました。温度は、石油ファンヒーターから50m離れたところで約70度、1mでも40度を超えることがわかりました。直射日光の当たる場所も危険です。  使用済みのスプレー缶に流し台の上で穴をあけたら、残っていたガスが勢いよく吹き出して髪や顔に吹きかかったうえ、湯沸かし器の種火で引火したという事故もありました。髪は焼けちぢれ、顔にやけどをしたそうです。「火気注意」「40度を超える場所」の重要性をわかりやすくPRしていくことが急務です。

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