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若い人はふつうに洗顔すれば十分

2018年3月25日「日曜日」更新の日記

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 ニキビ用の洗顔剤には、ほとんどトリクロサンなどの殺菌剤が入っています。でも、すぐに洗い流してしまうので、殺菌効果は期待できません。ニキビの予防には、汚れを洗い落とすほうが効果的です。  また、くるみの殼など植物繊維のつぶつぶや細かなビーズなどをこすりつけて毛穴の中の汚れをとるスクラブ入り、しっとり成分(プロピレングリコールや植物成分)入りなどのシェルやフォームタイプの洗顔料が、若者向けに選びきれないほど売られています。しかし、毎日ふつうに洗顔していれば、毛穴の中の汚れ(?)をほじくり出す必要はありません。健康な皮膚は新陳代謝が盛んで、自浄作用により自然に汚れは排除されます。  固いスクラブ剤が目に入り角膜に傷がついた例や、顔がピリピリして赤くはれた例が報告されています。スクラブ剤は不要なのです。また、洗浄力の 強い洗剤で皮脂膜をとってしまうから、しっとり成分が必要になります。若い人は皮脂の分泌が盛んなので皮膚の汚れを落とすだけの普通の洗顔をすれば、一晩でしっとりするはずです。  実際に商品を見ると、表示成分が書かれている洗顔料と、まったく書かれていない洗顔料があります。医薬部外品(人体に一定の効果(作用)をもち、薬事法で医薬品に準じるものとされる。使用目的や成分表示について法的な規制を受ける)および化粧品で あれば、指定成分の記載があるはずです。何も書かれていないシェルやフォームは、いったい何でつくられているのでしょうか。  「指定成分カット」「アレルギーテスト済」など「無添加」を前面に出した商品も出てきました。そこまで言うのなら、他の成分も表示すべきだと思います。メーカーは、表示義務のない成分であっても、消費者に情報を伝える姿勢を示してほしいものです。洗顔料でありながら洗浄成分が不明というのはおかしな話ですね。  化学物質過敏症の危険を避けるために、なるべく表示成分の少ないものを選ぶのが基本です。とはいえ、こうした現状では、商品の種類によってはこの選択基準は役に立たないかもしれません。  結局のところ、ファッション性や便利性とは逆行しても、洗浄成分がより安全なもの、なるべく洗浄成分以外を含まないものが、もっとも危険が少ないということになります。ベビー用透明石けん(大島椿本舗のアトピコスキンケアソープ)などをよく泡立てて使うほうが肌にやさしいといえます。手の込んだものや新しいタイプは、より多くの化学物質が加えられていると考えたほうがよさそうです。

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