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初めに異常なくても安心できない

2018年3月28日「水曜日」更新の日記

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 化学物質によるアレルギー症状は、遅延型と呼ばれる接触性皮膚炎が主です。使ったときは何でもなくて、1日か2日たつと、赤く腫れたり、 かゆくなったりしはじめます。しかも、初めて使ったときには異常がなく、たいていは3回~4回目で症状が表れます。ですから、ヘアカラーなどの永久染毛剤には必ず「毎回パッチテストをしてから使うように」と書かれているのです。パッチテストとはアレルギーの原因となっている物質を確かめる方法です。腕の内側など柔らかいところに調べたいものを塗り、48時間そのままにしておき、かゆみや赤く腫れるなどの異常がないかチェックします。  一方、カラーリンスなどの半永久染毛剤は、酸性染料なので髪を傷めず、かぶれも少なく、パッチテストをしなくてもよいとされています。しかし、使われている染料は、アレルギーを起こしやすい化学物質の代表である色素です。地肌につくと染まるので、気をつけなければなりません。  カラースプレーなどの一時染毛剤の染料は、カーボンブラックや有機顔料などです。一時的・部分的に使われるので、危険性は少ないといえますが、長持ちはしません。  染毛剤には、染料のほかにも、酸化剤(過酸化水素)、安定剤、防腐剤、香料など、表示成分だけでも十数種類が加えられています。表示義務のない成分を含めると、どのくらいになるのでしょうか。微量の成分に繰り返しふれることによって起こる化学物質過敏症は、可能性のある物質を避ける以外に方法はありません。いま何でもないあなたにも、危険性はあるのです。  このようにできれば使いたくない染毛剤ですが、毛髪はその人の顔の一部ですから、白髪の場合にはまったく利用しないのにも無理があります。  どうしても永久染毛剤を使わなければならない人は、必ず毎回パッチテストをすること。でも、なるべく一時染毛剤のカラーチックなどを上手に使って、染める回数をできるだけ減らしてください。ヘアマニキュアなどで自然な感じに染めるほうが危険が少ないようです。  白髪がない場合、おしやれ染めはやめたほうがよいと思います。年をとって、どうしても染めなければならなくなったとき、おしやれ染めで一度でもかぶれたことがあれば、染められなくなるからです。

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