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感謝される貸し方(四)接客は正直に、真剣に、まじめに

2018年10月16日「火曜日」更新の日記

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お客様は、業者の接客の仕方をよく観察している。業者間を何軒も廻ってくるので、比較もできる。どこの店に行っても優しくしてくれるので、自然に批判する力もついてくる。解り易く言えば、たくさんの男にやさしくされた女が、男のくせを見抜くのに長けるのに似ている。だから、不動産業者としては、“正直に、まじめに、真剣に”やるしかない。では、この三つはどこが違うか、と問われても困るのだが、この逆を考えれば解り易い。“不正直にやり、デレデレと手間取り、遊び半分にやる”ことであるが、不正直は困りものだし、デレデレでは熱意が伝わらないし、遊び半分では間違いが多く、無責任となる。それではお客は良い部屋であっても決めてはくれず、お客から信用されないで、逆に嫌われて帰られてしまうのがオチだろう。更に商売の上手な人になると、明るく、朗かに、が加わってくる。店内も接し方も明るくさわやかにすることは大事であり、条件や金額が明朗で正確でなければならない。人を見て交渉を変えたり、弱い者や田舎者が来たからと言って、策を弄してはならないのである。心構えとしては、「お客様は自分の鏡」だと思えばよい。自分の接しているお客様が自分だと思えばよいのである。自分がもしお客様なら、どのように接してもらって、どのようにしてもらいたいか?どのようにしてもらったら満足するのか、逆の立場で考えてみると解り易い。私達はストレートを投げ、客からの変化球はうまくさばくようにする。ただ実務の世界は複雑で、現物では変な要求をしてくるお客もいるし、わざと値切ってくる人もいる。この辺は別のQ&Aがあり、決して顧客の駆け引きに負けてはならない。まじめなお客にはできるだけの対応をしたり、交渉のうまいお客には、穏やかに拒否したりする。日本人は質が高いので、どの社員もまじめに働き、成約件数を上げようと頑張る。仕事はお金を稼ぐためにやるのであるが、それに執着しすぎて自社の利益だけ追いすぎると、押し付けをやったり、巧妙にやりすぎたりする。しかし、お客様も自分達と同じ能力を持ち、同じ感性を持っているので、ごまかしはすぐバレてしまい、次からは信用されなくなるので、結果的には損をすることになる。だから、長い実務経験を持つ者は、誰でも知っている。お客様を大切にすることは、一見まだるこく見えるが、結果的には自分の仕事にプラスになる、ということを。

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