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既存建物の利用方法②

2019年3月6日「水曜日」更新の日記

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" まず構造から。RCラーメン、RC壁式、重量鉄骨造であればもちろん、同じ構造での増築も可能ですし、既存の建物に水平力を負担させて木造で壁の少ない独特の開放的な増築なども可能です。しかし、異種構造物の接続部分は、双方の揺れの固有周期が異なるので場合によってはエキスパンションジョイントなどを利用しての接続が必要です。また逆に、強い構造物で増築をし、ここに水平耐力を負担させることにより既存を補強するというバリエーションも考えられます。さらに同じ構造でも、増築部分で既存の水平耐力の不足を補うこともできますが、木造軸組み工法や2×4などは建物全体で風や地震などの水平応力に対してがんばる構造なので、構造壁はバランスよく配置する必要があり、1、2階ともできるだけ建物の重心を全体の平面プランの中心に持ってくるように考えたほうが安全でしょう。  これらはいずれも現行の耐震基準に準じてのチェックをすませてから考えなければいけないのですが、昭和56年の「新耐震基準」以前の軽量鉄骨系プレハブだけは、既存への下手な接続は増築部分に悪影響を及ぼします。 このような特殊な既存構造そのものについては、製造メーカー側と相談することをお勧めします。  さて、既存設備の利用ですが、水関係でいえば基本的には20年以上過ぎた水道管はこの際取り替えたほうがいいでしょうし、同じ年齢の湯沸かし器などの設備機器も耐用年数を過ぎているといっていいでしょう。浴槽や洗面器は愛着があれば形ある限り使用できますが、水栓や金共などはこの機会に点検をお勧めします。  電気でいえば、引き込みは単相3線にしたほうが今後のためにもよいのでしょうが、線そのものは20年ぐらい経っていても大丈夫です。照明器具も壊れるまで使用できますし、電話もコードレスがあれば増設はいりません。ただし、契約容量は増築時に増やしておいたほうが無難でしょう。エアコンなどで古いものは、当然効率が悪いので検討が必要になります。"

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