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ゾーニングをどうするか?それが問題だ

2019年3月20日「水曜日」更新の日記

2019-03-20の日記のIMAGE
" 家族が出人りしたり、友人や知人、郵便配達や宅配便の人、新聞の勧誘や見知らぬ人がかかわる外部社会との接点である玄関。もちろん、道路から玄関までもがプライベートな外部であり、りっぱにゾーニングの一部なのですが、こうした一つひとつの機能、あるいは似たような機能の集まった部分を「ゾーン」といいます。そして、それらの円滑な接続関係を考える作業が「ゾーニング」です。動線は人の助きの線で考えますが、こちらはかたまりで考え、大まかにはパブリックスペースとプライベートスペースの2つに分けることができます。  玄関や廊下、あるいは応接間などはパブリックスペースであり、書斎や寝室、子供部屋などはプライベートスペースといえますが、リビングルームや食堂などはそれらの中間にあるものと考えてよいと思います。  トイレや洗面は各々のプライペートルームにほしいものですが、なかなか贅沢はいえません。配管の関係上、トイレや洗面、浴室や台所などの水回りもあまりあちこちに散らばらないほうが経済的といえますが、これもゾーニングのひとつの考え方です。  基本的にはプライベートスペースを横切らないことが原則ですが、日本の古い武家屋敷などでは家主より位の良い人を招き入れるために玄関を別に設けたり、農家でも外部との接点としての玄関を設けるなど、もともとパブリックに関しては関心が深かったものの、ことプライベートスペースとなると、屏風や衝立、襖一枚で部屋を仕切るだけの簡単な方法をとっていたようです。  昔から寝食分離という言葉がありますが、日本では和室という特性上、ちゃぶ台を出せば食堂になり、人が来れば応接室になり、ごろごろしていればリビングルーム、勉強していれば書斎、布団を敷けば寝室にもなるという便利なマルチスペースではゾーニングという言葉も色褪せて見えます。増改築の機会に改めて現在のゾーニングの不備を認識し、いかにスペースを増やせばその不備が解消できるのかを家族で話し合ってみて下さい。"

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