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勘違いだらけの子供部屋

2019年3月24日「日曜日」更新の日記

2019-03-24の日記のIMAGE
" 子供に自我が芽生えてきたので子供部屋をつくって与えた。これで親の役目も半分は終わった。あとはりっぱに育ってくれるのを祈るばかり。しかし、たとえ祈ったとしても子供が素直に育つなら、家庭内や校内暴力、非行やおやじ狩りなどという言葉は生まれてこないはずですが、どうもがいてもうまくいかないのが子育てです。育児書や教育書が山のように出まわるのも、これといったバイブルが1冊もないからだなどという笑えない話もあったりします。部屋ひとつ与えてすむのなら教育書はいりませんが、住まいの形がさまざまなように家族のあり方や子供に対する親の考え方もさまざまです。  子供に小さなころから個室を与えるという欧米的な考え方は、個人を尊び、その自由と独立を重んじるということですが、勉強机はもちろんのこと、電話にテレビにオーディオに、さらには冷蔵庫まで完備なんてことはなく、そのほとんどが寝室としての機能しか与えられていません。したがって、寝るとき以外の生活のほとんどはリビングや家族のいる食堂での生活が中心になります。 日本の生活になかった子供部屋の概念を勘違いして取り込んだ結果生まれたのが今の子供部屋です。  どうも日本型の子供部屋というのは寝室の独立よりも集中して勉強させるための部屋というイメージが強すぎるような気がするのですが、親が個人主義を尊重して育てたがっているのかどうかも含めて、もう一度考え直してみる必要があるのではないでしょうか。  子供部屋さえつくって閉じ込めておくことができれば親が多少居間でドンチヤンしても何とかなる、なんてことを思ったことはありませんか。今回の増改築で子供部屋をつくる方はもちろんのこと、現在一応個室を与えていらっしゃる方も含めて、今一度親と子の関係や子供の自主性のこと、ご自身の子供に対する教育姿勢のことを、子供の性格や力量に合わせて改めて考えてみたらいかがでしょうか。家はたかが人の入れ物ですが、されど入れ物なのです。"

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