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予算や要望を的確に伝えるのに、努力が必要という業界事情(1)

2020年2月26日「水曜日」更新の日記

2020-02-26の日記のIMAGE
"さて、○○家の要望や予算をまとめた書類を渡す(ファックスする)方法を試されてはいかがでしょう。これはなかなか有効です。一方的に聞きたくもない話をされることはないし、忘れられることもありません。 ただし、この場合は条件があります。それは、要望の優先順位を決定してきちんと表現することです。家づくりというものは、何を我慢するか、どこを妥協するか、の繰り返しだとは先述しました。いかに優秀な業者でも魔法使いではありませんので、すべての要望をかなえることはとてもできません。優先順位がわからないと計画案をつくることができないので す。 それから、具体的に詳細に書くことが必要です。例えば、「広いリビングが欲しい」というのと「3人がけの横幅2メートルくらいのソファーを置くので広さは10畳くらい、天井高は2メートルのセンチくらい、窓が2カ所以上あって開放感のあるリビングが欲しい」では、どちらがあなたの思いが伝わりそうですか?言うまでもありませんね。 要望を上手に伝えるために有効な方法を、ほかにもいくつかご紹介していきます。まずは、住宅雑誌やハウスメーカーのカタログに載っている写真やイラストを利用しましょう。これは日ごろから意識しておくのが大事ですが、要望に近いものや素敵だなぁと思う写真やイラストが出ていたら、切り抜いてあなたの「家づくりノート」に貼っておきましょ う。 そしてそれを業者の担当者に見せながら「ここのこういう感じが気に入っている」と要望を伝えるのです。たとえば美容院に行ったとします。少し恥ずかしいかもしれませんが、口で説明するよりも、有名なタレントの写真を見せながら「こんな髪型にしたいんですけど」と言うほうが、あなたの希望は伝わりやすいですよね。それとまったく一緒です。 そのほか、お友達の家・ご親戚の家などで気に入っている部分があれば、写真を撮っておいて同じように見せてもよいと思います。間取り・外観・インテリア......、さまざまなテーマごとに分けておけばなおよいでしょう。 ただ、これを書いていて、つくづく情けなく思うことがあります。住宅業界って本当に遅れています。なぜ、お客様である施主側がそんなに大変な思いをして自分の希望を伝えなければならないのでしょうか? 本来であれば、あなたが気付かない潜在的な要望も顕在化させるくらいでなければ、プロだとはいえないと思うのですが、現実はあなたが口に出して言っていることさえ理解してもらえないことが多いのです。 すでに家づくりを経験された方やいま家づくりの最中だという方は、よーくおわかりいただけると思います。もちろん優秀な担当者に出会えれば、このようなことは必要ありません。多少レベルの低い担当者に当たったとしても、このようなやり方を知っておくことはいい家をつくるための保険だと思って、実行してみてください。"

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