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送電線下の不動産は売却時にどう影響する?

2023年7月8日「土曜日」更新の日記

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【送電線の種類】 送電線は電力を効率的かつ安全に送るための重要なインフラストラクチャです。送電線の種類には、低圧、高圧、特別高圧などがあります。 〈低圧〉 低圧送電線は一般的に家庭や小規模な事業所に電力を供給するために使用されます。低圧送電線は比較的近距離の範囲で使用され、通常は地中や建物の近くを通っています。低圧送電線は家の売却価格に直接的な影響を与えることはほとんどありません。 〈高圧〉 高圧送電線は、より広い地域や中規模の工場などに電力を供給するために使用されます。高圧送電線は低圧送電線よりも電力を遠くに送ることができ、通常は鉄塔や電柱に沿って伸びています。高圧送電線の近くに家がある場合、視覚的な影響や電磁界の影響などが考慮されることがありますが、これらの影響が売却価格に直接的な影響を与えるかどうかは地域や個別のケースにより異なります。 〈特別高圧〉 特別高圧送電線は主に大規模な発電所から電力を遠距離に送るために使用されます。特別高圧送電線は非常に高い電圧を扱い、長距離での電力損失を最小限に抑えることができます。特別高圧送電線は一般的に広い範囲をカバーし、通常は高い鉄塔によって支持されます。特別高圧送電線の近くに家がある場合、視覚的な影響や周囲の環境への影響がより重要視されることがあります。 特別高圧送電線の近くに家がある場合、景観の変化や騒音、電磁界などが考慮されることがあります。ただし、特別高圧送電線の存在が必ずしも売却価格に直接的な影響を与えるわけではありません。地域や個別の状況によって評価が異なるため、不動産の評価には専門家の助言を受けることが重要です。 【送電線下は不動産の価格に影響するの?】 送電線が通っている地域やその周辺の不動産の価格は、一般的な物件と比べて影響を受けることがあります。以下では、送電線下の不動産価格への影響要素について説明します。 〈建築制限〉 送電線の下には、建築制限が課されることがあります。電磁波の影響や安全上の理由から、送電線の周囲には建物を建てることが制限されることがあります。この制限により、土地の有効活用が制約され、需要が低下する傾向があります。 〈補償金〉 送電線下の不動産所有者は、送電線の存在による不便やリスクを補償されることがあります。しかし、補償金は売却価格には反映されにくい場合があります。購入者は、送電線の存在によるリスクや制約を考慮し、それを反映して価格交渉を行うため、売却価格が下がってしまうことがあります。 〈騒音〉 送電線は電流が流れるため、周囲に微弱な騒音を発生させることがあります。この騒音が近隣住民にとって悩みの種となる場合、不動産の需要が低下し、価格にも影響が出る可能性があります。 【送電線下の不動産評価を調べる方法・売却前に確認すること】 送電線下の不動産評価を行う際には、以下の評価基準を考慮することが重要です。 ・地理的要素 ・使用制限 ・周辺環境 送電線下の不動産において、地役権設定登記は重要な要素です。地役権設定登記は、不動産の所有者と電力会社との間で行われる契約に基づいて行われます。この登記により、電力会社は不動産上に送電線を設置する権利を有することが確定し、所有者には対価が支払われます。 地役権設定登記は不動産の権利関係を明確化する上で重要な役割を果たします。売却時には、地役権設定登記の内容や条件を確認することが必要です。また、登記簿謄本や契約書などの文書を入手し、正確な情報を得ることも重要です。 また、不動産所有者と電力会社の間には、送電線架設保持に関する契約が存在します。この契約は、不動産所有者と電力会社の権利と義務を明確にするものです。 送電線架設保持に関する契約では、以下のような内容が含まれる場合があります。 ・使用権の設定 ・対価の支払い ・維持管理責任 ・解約条件 不動産を売却する場合には、送電線架設保持に関する契約を注意深く確認する必要があります。 【まとめ】 送電線下にある不動産の売却には注意が必要です。送電線の種類によって影響の程度が異なるため、詳細な調査が必要です。送電線下の物件は需要が低い傾向にあり、売却価格も下がる可能性があることを覚えておきましょう。不動産評価を行う際には、専門家の助言を仰ぎ、評価基準や契約内容を注意深く確認しましょう。これらの情報を元に、最良の選択をすることが大切です。

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